魂を癒す心を磨く
魂を癒す心を磨く
人生の考え方、心の持ち方と健康を考える
自然治癒力について
人は誰でも持っている自然治癒力を上手に引き出そう、というのがこのコーナーの主題です。
この項を書くにあたって、自然治癒力のことをネット検索したのですが、その殆どが食事療法によって自己免疫力を高めるという内容が多く、肉体のみに着目している情報が殆どでした。
不思議なことに心についての情報を提供している内容のものは皆無に等しかったのです。
そこで世間一般的な見地から違った視点、つまり心の面から見た自然治癒力についてのことを書いていきましょう。
自然界は自然治癒力、或いは自然浄化作用という大きな愛に包まれています。
すべてのものを良くしよう良くしようという力、それが自然治癒力ですね。
その証拠に草を刈っても刈ってもしばらくすると又生えてきますね。
庭木の剪定もそうです。形を綺麗に整えても、一年も手を付けないでいると又元のようになってきます。
あれは自然が治してやろう治してやろうとする力があるから、切っても切ってもまた元通りになるのです。
こうしたことは植物だけに限ったことではなく、動物でも同じことがいえます。
例えば犬や猫がケガをした場合、夏であれば日陰の涼しいところで気持ちを静め、唾液で消毒をします。そうするといつの間にか傷が癒されるのです。
これが人間であればそうはいきません。
では、何故人間だけが治らないのか、自然治癒能力を受けることができないのか?
私たち人間だけが医者のお世話にならないと治らないというのは何か原因がある筈ですね。
では、どうして人間だけが治らないのでしょうか?
それを追求しますと、他の動物や植物は心配を一切しないのです。
私たちは何かあるとすぐに「悪くなるのではないか、やがて死ぬのではないか。死んだらどうしょう。私が死んだら家族はどうなるだろうか」と際限なく心配ばかりしてしまいます。
人間はさかずきに一杯ほどの心配ごとでも、ドラム缶一杯の心配をしてしまいます。
その心配が自然治癒能力の愛を遮ってしまうのですね。
あれこれと考えるのは人間だけです。
又、まだ来ぬ先のことを思い患うのも人間だけです。
私たち人間は自然界の一産物ですので、自然に逆らうことなく生きていけば自然界の大きな愛を享受できることでしょう。
さて、では自然に逆らわないで上手に生きていく方法とはどんな生き方をすればいいのでしょうか。
それは先に書いた取越し苦労などの思いを少しづつでもいいから少なくしていくのです。
つまり、野に咲く花のように、或いは空飛ぶ鳥のように・・・・・。
でもなかなかそうはいかないですね。
そこで、思いについてもっと分かりやすく説明させて頂きましょう。
思いについて
昔、中国の梟禅師(ふくろうぜんし)は道を求めに来た白楽天にこう言ったそうです。
「三歳にしてこれを知り、百歳にしてこれを行なえず」
私たちは簡単な話は既に幼い頃から知っているのです。
しかし、知ってはいてもなかなか行なえないのが人間というものです。
このコーナーでは、誰でも知っている心の話だけを掲載しましょう。
そして、百歳まで持ち越すことなく、この機会に実践に移しませんか?
思いはものを作る
思いというのは必ず現実化するという話をしましょう。
一般的に多いのは取越し苦労をする方ですね。
まだ来てない先のことを「あーなるのではないか、こうなるのではないか」と色々と心配ばかりしている方が結構多いのには驚かされます。
自分の子どもが交通事故になってケガをします。
するとお母さんは
「ほら、私の言った通りになったでしょ?あれだけ道路を渡る時には気を付けなさいって言ったじゃない。私があれだけ心配したのにー」と言ったりします。
これは想念がものを作ったということです。
事故に遭うのではないか、事故に遭うのではないか、と思うから事故に遭ったのです。
だから、子どもに良くなってもらいたいと思うのなら、常に安心してあげることです。いつも安心していると、その安心という想念が事故を招かないということを知るべきです。
心配を思うと心配しただけの結果が、子どもを信頼し、安心していれば安心の結果を頂くことが出来るのですね。
病は気から
病気でも同じことが言えます。
以前来られた40代の女性のお客様ですが、いつも「私は大腸がんになるような気がして仕方がない。そうなったら怖いわ。どうしょうかしら」
会うたびに同じことを言っておられました。
私はそのたびに「そんなことを言ってばかりいると本当に大腸がんになりますよ」と諌めていたのです。
その方は半年後に本当に大腸がんになり、断末魔の苦しみの果てに亡くなられたという話を伺いました。
想念というのはプラスにはたらいてもマイナスにはたらいても同じ結果が出るということを知るべきでしょう。
想念が人生をつくる
人生というのは、自分が思った通りになるのです。
若しあなたの人生が思った通りにならなかったとしたら、良くなろうと思うその思い以上のマイナスの想念を抱いたからに他ならないということでしょう。
ですから、良くなりたいと思うなら、標的を定めることです。
こうなりたい、ああなりたいとはっきりと思い、その目標を持ったら不安や取越し苦労をしないことです。
そのようにすれば必ずあなたの目標は達成されることでしょう。
幼い頃に根付いた思い
これは私の経験です。
10歳の頃、母のお使いで近所の肉屋さんへコロッケを買いに行った時のことです。コロッケを揚げてもらっている間に店内のラジオから流れる会話に耳を傾けていました。
その内容は、アナウンサーとある社長との一問一答です。
アナウンサー「社長はどうして社長になることが出来たのですか?」
という問いに対して、
社長「それは社長になりたいと思ったからです」
ここまで聞いたところでコロッケが揚がったので家路を急いだのです。
まだ思春期にも満たない少年の私は「ふーん、社長になりたければ“なりたい”と思えばいいのか」とそう素直に思い、その想念がしっかりと心に根付いたのでした。
とはいえその後、中学を卒業したあと家が貧困だったので夜間高校へ行ったものの中途退学をしてしまったのです。
その当時の日本は高度成長期にあって学歴社会真っ只中です。そんな時代にあって、社長になるなどの出世は到底おぼつかないことです。
にもかかわらず、あの肉屋さんの店先で聞いたラジオ放送のあの会話が心の根底にあるため、いつも「俺は社長になるんだ社長になるんだ」と思い続けていたのでした。
その後、キャバレーのボーイをしたり、様々な職業を経験したのですが、どんな仕事をやっていても信念は簡単に揺らぐものではありません。
結果、27歳にして建築業の会社を興すことが出来、その後紆余曲折があり、一度は倒産したものの再びそこそこの会社の社長になることが出来たのです。
こんな風に、想念というのはプラスに作用すれば良き結果が出るということですね。
出来そうで出来ない思い変え
例えばスポーツやダンス、或いは様々な習いごとはすべて練習をすればするほど上達しますね。
練習をしなければ上達はしません。
私たちの心もそれとまったく同じであるといえます。
心も修練を積めば積むほど上達し、魂の向上につながります。
いつも心配ばかりしている人は、心配しないようにすることです。
よく言われます「心配してはいけないってことは分かってはいるんですけどねー。でもなかなか出来ないんです」とか、
「これは私の持ち病だからどうすることも出来ないのです」とか、
色々と出来ない理由を話されます。
出来るように努力さえすればどなたにでも出来るということを知るべきですね。
思い変えの方法
練習してもなかなか出来ない思い変え、
それを簡単に出来るとっておきの方法を、我が師長尾先生の話の中から引用させて頂きましょう。
人間は常に一つのことしか思うことが出来ません。
嬉しいよー、悲しいよー、と喜びと悲しみを同時に感じることはできないのですね。嬉しい時には嬉しい思いだけ。
悲しい時には悲しい思いだけが心を支配しています。
その心の特性を上手に利用したらいいのです。
では具体的にどうしたらいいか。
それは心の中を感謝に満たすことです。
では、何故感謝しなければならないか、です。
感謝は私たちの心を悪しき思い・・・・、つまり不安や取越し苦労やグチ等から守る砦のようなものです。
心の中に湧き上がる悪しき思いから身を守る方法、それが感謝なのです。
どんな逆境の中にあっても感謝する対象はいくらでもある筈です。
「あー、ありがたいなぁー」と。
今生かされていることの感謝。
あの太陽はいつも私たちに熱・光を与えて頂いて下さっていることへの感謝。
家族がいる方は家族に感謝。
会社に勤めている方は、その会社によって家族を養えることが出来ていることへの感謝
この様に感謝をする気になりさえすれば、どんなことにも感謝の対象を見いだすことができますね。
この感謝の思いで心を満たすことです。
1日に10分でもいいから感謝で心を満たせることが出来れば、24時間の中の10分は他の思いが入って来れないですね。
若しあなたの心が不安や取越し苦労やグチに見舞われたら、即座に感謝に心を向けることです。
この日々の繰返しこそが、やがて自然治癒力を享受できることになることでしょう。